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高尿酸血症の改善には、お酒はひかえめに。

2016.12.14

高尿酸血症の改善と痛風の予防に重要なことは、尿酸値を上げないような飲酒や食事の習慣づけです。お酒の適正量を知り、お酒との付き合い方を考えてみましょう。

ポイント1:ビールを我慢する!?

尿酸値が高いと、ビールが尿酸値にどのような影響があるのか気になるところです。

まず知って欲しいのは、『ビールに限らずどんな種類のお酒でも、尿酸値や痛風には影響を及ぼす』ということです。

アルコール飲料に含まれるプリン体の摂取に加え、アルコールは代謝過程でATPの過剰消費やプリンヌクレオチドの分解亢進による尿酸産生増加と、血中の乳酸の増加による尿酸排泄低下などをもたらします。この2つの相加効果により尿酸値を上昇させます。さらにアルコールの利尿作用により、尿酸が体内で濃縮されることも尿酸値上昇の一因となります。

アルコール飲料と尿酸値

特にアルコール飲料の中でもプリン体を多く含むビールを飲む人の痛風発症リスクが最も高いことが報告されています。ブランデー、ウイスキー、ジン、ウォッカなどの蒸留酒も痛風発作のリスクを増加させます。

ビール1缶(350 mL)に含まれるプリン体はおよそ25 mgです。他の食品の一食分あたりのプリン体量と比較しても、ビール自体にはそこまで多くのプリン体が含まれているわけではありませんが、ビールに含まれているプリン体が血清尿酸値の上昇や痛風発作に重要な役割を果たしているのではないかと推察されます。

ビールが大好きな人は、適正量を守って楽しむことが大切です。

ポイント2:お酒の適正量

飲酒の適正量

日本痛風・核酸代謝学会の高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによると、飲酒量は日本酒1合、焼酎90mL、ワイン1グラス、ウイスキーダブル1杯、ビール中瓶1本(500mL)、のいずれかとし、週に2日は休肝日とすること、とされています。

お酒を毎日飲むひとと、「休肝日」を設けているひととを比較してみると、アルコールの全体量は同じでも、毎日飲むひとの方が血清尿酸値が高いことが知られています。なるべくお酒を飲まない日を設けるようにしましょう。

まとめ:

お酒の適正量を守りましょう。
休肝日を週に2日以上設けましょう。

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