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夕食の例(牛肉の炒め物、春雨サラダ、ごま和え、果物)

2016.12.14

高尿酸血症・痛風の患者さんは、飲酒や肉食を好む傾向があります。そのため、生活上で気をつける点は、食事、飲酒、運動となります。

図に、夕食の例と、主な栄養素、プリン体量を示しました。メニューは、牛肉の炒め物、春雨サラダ、ごま和えです。

夕食の例

この1食で、エネルギー 556 kcal、PFCバランスも良く、プリン体 145mg、野菜類 148 g、食塩 2.4 gです。1日に勧められるプリン体量400mgの約35%にあたります。

ポイント1:バランスの良い食事を

バランスの良い食事は、定食のような、主食+主菜+副菜(一汁二菜または一汁三菜)の食事です【バランスの良い食事】。ここでは、主菜は肉を使った料理、副菜には野菜を使ったものとしています。栄養素のバランスはPFCバランス【朝食の例(パン)】(たんぱく質Protein: 脂肪Fat: 炭水化物Carbohydrateのエネルギー比率)で表します。

ポイント2:プリン体を多く含む食品は少なめに

プリン体を摂り過ぎると痛風発作のリスクが上がります。プリン体は1日約400mgを目安に摂るように勧められていますが、その2倍量のプリン体を食べると痛風発作のリスクが1.4倍、4倍食べると4.8倍も痛風発作が再発するリスクが高くなることが調べられています。プリン体は水溶性のものが多いので、焼いたり炒めたりするより、茹でる調理の方が少なくなります。1日約400mgの摂取を心がけましょう。プリン体を多く含む食品は少なめに摂って下さい。

このメニューでは、プリン体が多めの牛肉を使っていますが、1食に80-100g位であれば、プリン体もそれほど多くなりません。

ポイント3:尿酸値を下げる食品を利用する

乳製品は痛風のリスクを下げることが知られています。ビタミンCの摂取の多い人も血中の尿酸値が低い傾向にあります。また、動物実験ではありますが、食物繊維が血清尿酸値を下げるとの報告もあります。乳製品、野菜、海藻、キノコ類は、痛風・高尿酸血症の患者さんに取り入れていただきたい食材です。

このメニューでは、ビタミンCや食物繊維を含む野菜類を、副菜として多く使用しました。

ポイント4:水を飲む

尿酸を排泄させるためにも、水をたくさん飲むのが勧められています。100%フルーツジュースや砂糖入り清涼飲料水は果糖を多く含むので、かえって尿酸値を上げてしまいます。生の果物は、多すぎなければ、勧められる食材です。

まとめ:

夕食も、腹八分目を心がけましょう。
野菜を中心にいろいろな食材を食べることが大切です。

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